県立博物館・美術館の個性派グッズ!?【島ネタCHOSA班】


県立博物館・美術館の個性派グッズ!?【島ネタCHOSA班】 渡久地雅代さん。オリジナルグッズをたくさん愛用中
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先月、県立博物館・美術館に行きました。ミュージアムショップには虫の柄のネイルシールなど、企画展に合わせた面白いオリジナルグッズがあり、友人と盛り上がってしまいました。ぜひ見に行ってください。

(宜野湾市 ジーアム・ニーソン)

美術館や博物館に行った際、ミュージアムショップに立ち寄るのも楽しみの一つですよね。県立博物館・美術館(おきみゅー)のミュージアムショップにはユニークなオリジナルグッズがあるとのこと。さっそく調査を開始しましょう!

コロナ禍に製作開始

おきみゅーに着くと、同館指定管理者(一財)沖縄美ら島財団企画班の学芸員、渡久地雅代さんが対応してくれました。同館では2021年頃から本格的にオリジナルグッズの製作を始めたそう。「企画展に合わせたり、収蔵品を生かしたグッズを作っています」と渡久地さん。これまでに約30点を販売してきました。

コロナ禍以降に始まったというこの取り組み。作り始めたきっかけを聞くと、「グッズ販売の収入は微々たるものですが、沖縄の歴史文化の普及啓発と、おきみゅーらしいお土産がお客さまから望まれるので作り始めました」と教えてくれました。

カタゾウムシやチョウなどの虫の柄のネイルシール

オリジナルグッズを扱っているミュージアムショップ「ゆいむい」を案内してもらうと、5月まで開催されていた企画展「アートと虫の美しい世界」の虫の柄をデザイン化したトートバックやネイルシール、クリアファイルなど、なかなか攻めた商品がありました。

収蔵品なども商品化

万国津梁の鐘の絵はがき

収蔵品を生かした商品もあります。「万国津梁の鐘の音がきけるはがき」はQRコード付き。「音も一緒に送れるんです」と渡久地さん。スマホでQRコードを読み取ると鐘をつく音が聞ける仕組みになっています。ペーパージュエリーとコラボして作った紅型の意匠をモチーフにしたピアスとイヤリングもあります。

パスポート野帳。希望者には同館の入館スタンプも押してくれます

売れ筋は「パスポート野帳」。コクヨのロングセラーの測量野帳が復帰前に発行されていた身分証明書(パスポート)によく似ていたことから22年に商品化したそうです。身分証明書の文字が刻印されています。「復帰50年特別展の限定商品だったのですが、結構売れていて、何回も再発注しています」。入国スタンプのように同館のスタンプを押すサービスも人気。職員さんの愛用率も高いそうです。

おきなわ色えんぴつ

文具は他にもあり、沖縄らしい12色がセットになった「おきなわ色えんぴつ」や「おきみゅーちゃんのスケッチブック」の他、クリアファイル、マスキングテープもあります。

「マスキングテープは私たちの悲願だったんです」という渡久地さん。大量発注しないと現在の350円で売れないため、諦めていたそうですが、全国各地の博物館の合同発注で小ロット生産が実現したそう。

企画展をもとにマスキングテープも作成

学芸員さんの思いがあふれているグッズは話題性もあり沖縄土産としても喜ばれそうです。「思い出の品になると思うので、お土産に買っていただけたらうれしいです」と渡久地さんは話します。

7月13日からはアート集団「明和電機」の展覧会が開催予定。電子楽器「オタマトーン」の沖縄限定版も登場するそうです。ショップは入館料不要なので、グッズを通して気軽にアートや工芸品などに親しむこともできそう。今後の企画展ともどもグッズにも注目です。


ミュージアムショップゆいむい

営業時間=9時~18時
定休日=月曜(月曜が公休日の場合は翌平日)

(2024年6月13日 週刊レキオ掲載)