5氏、受賞に笑顔 山之口貘賞・新報児童文学賞


この記事を書いた人 新里 哲
山之口貘賞を受賞した山川宗司さん(前列左)、琉球新報児童文学賞を受賞した平岡禎之さん(同右)、佳作の(後列左から)大石直樹さん、しましまかとさん、つきなが海詩さん=22日午後、那覇市のかりゆしアーバンリゾート・ナハ

 琉球新報社主催の第39回山之口貘賞と第28回琉球新報児童文学賞の贈呈式が22日、那覇市の沖縄かりゆしアーバンリゾート・ナハで行われた。受賞者がそれぞれに喜びを語り、家族や関係者らが祝福した。

 山之口貘賞は山川宗司さん(63)=沖縄市=の詩集「少年の日といくつかの夕日」に贈られた。児童文学賞は短編児童小説部門で平岡禎之(さだゆき)さん(56)=那覇市=の「雨あがりの空にかがやく」が選ばれ、佳作はしましまかと(本名・上間美香)さん(25)=浦添市=の「帽子ぐるぐるー」。創作昔ばなし部門は受賞はなく、大石直樹さん(56)=浦添市=の「月夜の鳥」と、つきなが海詩(みうた)(本名・久場勝未)さん(55)=那覇市=の「アルソミトラ」が佳作だった。

 贈呈式では、琉球新報社の富田詢一社長が5人に賞状、副賞を贈った。山之口貘賞選考委員の以倉紘平さん(詩人)と児童文学賞選考委員の武藤清吾さん(琉球大教授)が選考経過を報告。以倉さんは山川さんの詩集を「深いところから静かな声が生まれている」と、武藤さんは平岡さんの受賞作を「重いテーマが前面に出ないように工夫された作品」とたたえた。