【中国総体取材班】2016年度全国高校総合体育大会「2016情熱疾走 中国総体」第10日は6日、岡山など5県で行われ、県勢は3競技に出場した。重量挙げ69キロ級の大城良太(豊見城)はスナッチが111キロで3位、ジャークが139キロで4位、トータルは250キロで4位入賞を果たした。なぎなたは個人試合で川本菜美(首里)がベスト16に進出した。演技は瀬長桃子・上間朱梨組(知念)が決勝トーナメント準々決勝で敗退して5位入賞、石川琴絵・伊佐初子組(知念)は決勝トーナメント初戦で敗退した。
◆心技充実、自己新クリア
大城良太(豊見城3年)は静かに試技台に上がった。ジャークの3本目。挑むのは「練習でも触ったことがない」という139キロで、自己ベストを3キロ上回る重量だ。
ゆっくりと息を吐き、シャフトに全ての力を込めた。成功を示すランプがともり、「取った」と達成感をにじませた。結果はスナッチで3位、ジャークとトータルで4位。「全てで表彰台を狙っていたので悔しさもある」と明かすが、「自己記録を更新するのは久しぶりなのでうれしい」との思いもある。
3月の選抜大会以降、本調子とは言えない状態が続いていた。体重増加でパワーが上がった一方で「テクニックを使わず力だけでやっていた」。この日も試合前のウオーミングアップでバーベルを落としていた。
それでも本番では「みんなの応援を力に変えた」とスナッチ1本目の108キロを成功。2本目の111キロは「力の出し入れを意識した」とテクニックで挙げることを忘れなかった。ジャークでは「力みすぎた」という1本目を失敗したが、2本目の133キロを成功し、3本目は「今後につなげる」と気合を入れて自己新記録を塗り替えた。
「これからもっと上の重量に挑戦したい」と力強い表情で語る。高校最後の全国総体でつかんだ手応えを胸に、さらなる成長を目指している。