南城市にアフリカをコンセプトにしたハーベストムーン コーヒー&ワイン(Harvest Moon coffee & wine)というカフェがあります。アフリカ歴40年というオーナーさんが面白いそうなので、行ってみてくれませんか。
(南城市 hana)
さっそくお店を訪ねると飲食メニューにはアフリカの文字がいっぱい。なかなか面白そうです!
現地の支援に注力
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調査員を快く迎えてくれたのは、オーナーの下川樹也さん。店内にはケニアのバラやサイザルバッグなどが並びます。「バラは僕がケニアから直輸入したもので、バッグは僕が拠点としているカクエマ村(ケニア)で、スタッフが作ってくれたものなんです」。下川さんはどうやら普通の「アフリカ好き」ではなさそう。
「僕ね、大阪生まれ大阪育ちなんですが、高校生の時からアフリカに行くことを夢見ていて。1986年に初めてアフリカのケニアに行ったけど、すぐにマラリアに感染して」と振り返る下川さん。
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「でも、スラム街の皆さんが一生懸命看病してくれて無事に生還しましてね。それからはアフリカへの恩返しと、僕が味わったアフリカの現実を世に伝えるため40年アフリカと日本の往復。95年に孤児院、2005年には孤児院と学校を建設して、95年から10年までは僕や周りから集めたお金を毎月2千ドル送金しました」と話します。なるほど、アフリカの支援を。
「20年に沖縄に移住してからは、本格的な事業規模でアフリカと行き来。300万円かけて井戸を掘ったり、ラグビーチームをつくったり、ビューティーコンテストをしたり、輸入業をしたり。『下川さんお金持ちだね~』とか言われますが、お金はありません(笑)。僕は計画性も戦略もありませんし。現地の拠点と会社をつくるのに合計6千万円かかっていますが、離婚寸前でした。今も毎日必死で七転八倒です。もう枯れそう」と笑い飛ばします。
アフリカの生活事情
「僕は年3~4回ケニアで2~3週間過ごしています。長い時は半年。毎回60 万円ぐらいかかります。日本から行くと飛行機は計24時間で、現地での車のガソリン代は10万円。アフリカは広いので移動距離は片道700キロ」。費用や距離もすごいですが、それにかける情熱もすごい!
「カクエマ村は水道がありませんから、洗濯や食事などの生活用水は買いに行かなきゃいけない。女性たちは毎日5時間、2キロの道を歩いて20キロの水を何回も往復して買いに行きます。だからお風呂も大変。タライに水を入れてその一杯の水で頭から足まで洗う感じ」
うーん、なかなか過酷な環境ですね。
「さらに、トイレにドアはありません。土に穴を掘ったトイレで用を足すと緑のギンバエが大量に出てきます。寝床は地面の上に敷かれた竹マットですから、体が痛いです。ダニも蚊もすごくて、シーツにくるまって、ひたすら朝が来るのを待ちわびます。すごいでしょ?」
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まるで別世界のように見えますが、「沖縄だからこそアフリカ事業ができている」と下川さん。「カフェも輸入業も初めてだったけど、沖縄からたくさんの『ゆいま~る』をもらった。今度はアフリカから『ゆいま~る』を起こしたい」と目を輝かせます。
Harvest Moon coffee & wine
南城市玉城親慶原734-2
TEL 070-3802-7342
※8/1から2カ月間リニューアル工事で一時閉店中
(2024年8月8日 週刊レキオ掲載)
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