浦添市の西海岸で11日、水深約1・5~3メートルの浅瀬でミドリイシなどのサンゴが白化しているのを琉球新報の記者が潜水し確認した。
白化は浅瀬を中心に広がり、礁縁沿いでも確認された。海水温は31度前後と高く、今後さらなる影響が懸念される。専門家は「浅瀬では約1カ月前から高水温が続いている。このままでは高水温に耐えられる生物だけが生き残る多様性が失われた環境になってしまう恐れがある」と危機感をあらわにする。
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浦添市西洲の那覇港浦添ふ頭から北側の海域はサンゴ礁に囲まれた礁池(イノー)が広がり、枝サンゴやテーブルサンゴの群落が点在し、豊かな生態系が育まれている。
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白化はふ頭から約百メートルの海域に点在する枝サンゴの群落やテーブルサンゴなどで確認。共生する褐虫藻(かっちゅうそう)が抜け出て、白く骨格が透けたサンゴがあちこちで見られた。防波堤からも、海面越しに白くなったサンゴも確認できた。
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同海域の水温は30度を超えるところが多く、リーフ沿いで広がるテーブルサンゴなども本来の鮮やかな色から薄くなり白化が進行している様子だった。
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20年にわたり、浦添市の西海岸で環境教育などの活動を続ける鹿谷麻夕さんは、本島への台風の接近も見られないことなどから、しばらくは高水温の状態が続くとし「現状は見守ることしかできない。このまま地球温暖化が進めば、海の多様性は減少する。自然環境への負荷を減らし、海の健康度を健全にする取り組みを、みんなで考え推進する必要がある」と提唱する。
(高辻浩之)
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