【ハワイ】ハワイに組踊研究会 無形遺産、認知向上へ


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 ユネスコの無形文化遺産にもなっている「組踊(くみうどぅい)」を世界に広めるため、このほどハワイで組踊研究会が発足した。

 琉球古典音楽の人間国宝である照喜名朝一氏は、無形文化財「組踊」で最も若い認定の資格保持者である玉城盛義氏と共に7月、ハワイを訪れた。2人はハワイの琉球芸能グループをはじめ、日本総領事館、Kzooラジオ局を訪れ、今回の組踊研究会発足への熱い思いを語った。

 照喜名氏は「組踊は、歌舞伎や能などに比べてまだまだ認知度が低い。海外で最も琉球音楽、琉球舞踊のレベルが高く、層の厚いハワイからスタートし、世界へ向けて『組踊』を普及していきたい」と、熱く語った。

 照喜名氏はハワイでたびたび公演をし、30年前から安冨祖流絃声会支部もつくり、琉球古典音楽の普及に努めてきた。玉城氏は、名門玉城玉扇会の3代目家元で、曽祖父の名を襲名し2代目盛義を名乗っている。

 会名を「照喜名朝一・玉城盛義伝統組踊研究会USA」とし、「ハワイのサンダー」で知られる安冨祖流のグラント村田氏を中心に、流派を問わずハワイ琉球芸能の総力を結集して、「組踊」の普及に努める。
(比嘉具志堅華絵通信員)