【北部】国頭、大宜味、東の3村の森林地域で、夜間にヤンバルテナガコガネなど希少種の密猟や小動物の交通事故死などが頻発する事態を受け、国頭村は22日、県農林水産部へ県営林道への夜間交通規制を要請した。県森林管理課は、地域住民など利用者や国や県などの関係部署の要望を踏まえた上で検討されるべきとの方針を示した。
名護市で開かれた県農林水産部と北部市町村の行政懇談会で、市町村側が県営林道の夜間交通制限を含む計27項目を県へ要請した。要請には畜産施設の移転整備(名護市)や漁港整備に伴う発生残砂の活用(今帰仁村)なども盛り込まれた。
国頭村は貴重種の保護を図るため9月上旬から村管理林道の夜間通行止めを決めており、県管理林道も同様に交通を規制してほしいと要請した。
同村は「世界自然遺産登録審査の評価にも大きな影響を与える。林道の夜間通行規制が最も効果的な手段だ」と指摘している。
3村にまたがる森林などは今後の世界自然遺産登録を見据えた「やんばる国立公園」指定が決定している。