高江の今 映画で訴え 森の映画社、国強行と市民抵抗映す


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映画「高江―森が泣いている」のワンシーン(森の映画社提供)

 米軍普天間飛行場の移設に伴う名護市辺野古への新基地建設に抗議する市民らを追った映画「圧殺の海」を製作した「森の映画社」が、東村と国頭村に広がる米軍北部訓練場のヘリコプター着陸帯(ヘリパッド)建設で、現場で反対する市民の姿などを記録した映画「高江―森が泣いている」(藤本幸久、影山あさ子共同監督)を10日に完成させる。県内外で上映するほか、DVDでも販売する。

 藤本、影山両監督は「政府は反対の声を聞かずに実力行使で物事を進めている。今後、日本各地で起こり得る。だからこそ今見てほしい」と鑑賞を呼び掛けた。県内では10月に桜坂劇場で上映する予定。

 藤本、影山両監督は参議院選挙が行われた7月から撮影を始めた。新たなヘリパッドの建設工事に着手した現場で、機動隊と座り込む市民らとの激しい衝突の様子や毎日、抗議行動を展開する市民らを追った。

 そのほか、8月の翁長雄志知事による名護市辺野古の埋め立て承認取り消しに対して、国が起こした不作為の違法確認訴訟の際に開かれた集会なども撮影した。藤本監督は「政府が強権的に進めているのは辺野古も高江も同じで、つながっている問題だ」と指摘する。「ヘリパッド建設工事は今も進んでいる。早めに今の沖縄のことを多くの人に知って、関わってほしい」と語った。

 20日から大阪のシアターセブン、10月15日から東京のポレポレ東中野で上映される。DVDの料金は1万円(税込み)。問い合わせはファクス011(351)1068、メールmarinesgohome@gmail.com