ブラジルへ移民したウチナーンチュの環境を改善しようと設立された、現在のブラジル沖縄県人会の前身となる「球陽協会」が8月22日で設立90年の節目を迎えた。設立90年を記念して9月3日夜、サンパウロ州交響楽団の本部であるジュリオ・プレステス文化センターのサーラ・サンパウロ劇場で「琉球芸能の夕べ」(斉藤悟プロデューサー)が開かれ、沖縄の芸能が披露された。入場は無料で、プログラムは「琉球王朝芸能・宮廷芸能」と「沖縄芸能の今、そしてこれから」の2部構成だった。
沖縄からの訪問団が参列したほか、在サンパウロ日本総領事館の中前隆博総領事やブラジル日本文化福祉協会の呉屋春美会長、日伯文化連盟の大城ヨキオ理事長をはじめ、県系の市議など、日系社会の主な人たちも多数訪れた。
4日はヂアデーマ市のブラジル沖縄文化センターにて記念祝典が催された。
表彰式では移住功労者や高齢者が沖縄県から表彰され、県人会からは歴代会長3人をはじめ、15年以上の本部理事役員、支部推薦の支部功労者、移民100周年事業記念誌編集委員会や県人会特別功労者が表彰された。
また、8月29日から9月4日までの間、サンパウロ州議会のモヌメンタル・ホールで「90周年記念写真展」が開催された。沖縄県の概要と歴史を解説したパネルが約5枚展示され、移民から現代までの県人会の歴史を紹介したパネルが61枚展示された。
ポルトガル語で時代背景の解説も付け加えられていた。三線の生演奏で琉球舞踊が披露され、ぶくぶく茶が振る舞われた。
(城間セルソ明秀通信員)