「貫花レイ」で歓迎 読谷・松田さん一家、ウチナーンチュ大会で


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 【読谷】「第6回世界のウチナーンチュ大会」に合わせて来沖するハワイの親族を出迎えようと、沖縄ハワイ協会の松田昌次さん(66)一家は、手作りの「貫花レイ」60本を完成させた。遠く異国の地で「沖縄の血」を受け継ぐ家族を盛大に迎え入れようと計画中だ。

「貫花レイ」を掲げ、ハワイの親族の来沖を待つ松田さん一家=1日、読谷村高志保

 レイは、生花で作った首飾りのこと。感謝や歓迎の意を表す際に贈られるプレゼントで、ハワイだけの文化だという。松田さんがハワイに行くと、関係者や親族から「大歓迎を受け、レイを掛けてもらった。大変うれしかったのを覚えていたので、自分たちも何かできないか」と沖縄の伝統芸能で使われる「貫花」を使い、一家総出で5月からこつこつと作ってきた。

 松田さん一家とハワイとのつながりは、妻悦子さん(66)の祖父・故奥原崇信さんのきょうだいが1906年、ハワイに職を求めて移住したことがきっかけ。その後、家族と移り住む人や、家庭を築く人らで今では「奥原ファミリー」がハワイに約500人が暮らしている。

 悦子さんは「ハワイに住む県系人と疎遠になってしまう人も多い。次世代にも交流をつないでもらうよう、子や孫たちにも手伝ってもらった」と話す。

 2013年には、10年に1度の親族交流会がハワイで開かれ、遠い異国の地で離れて暮らす家族と近況を報告し合った。24日からは、ハワイに住む県系2~4世の計38人の奥原ファミリーが沖縄を訪れる。昌次さんは「同じ先祖の血を引く家族が集まれることは、感無量だ」と再会を喜び、「ウチナーンチュ大会を契機に、交流があった人、なかった人それぞれ親睦を深めたい」と話した。

 長男の昌太さん(41)は「同じ先祖を持つ家族。このつながりを子や孫の代まで伝えていく責任がある」とハワイに住む家族との再会を待ち望んでいる。