西原町、子弟研修休止を検討 「送迎、職員の負担」


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 【西原】西原町は27年続けてきた海外移住者子弟研修生受け入れ事業について、来年度は休止することを検討していることが28日までに分かった。研修生は日本語の語学力が十分でない場合が多く、受け入れ態勢に課題があるという。子弟の中からは、事業継続を望む声が上がっている。

 休止を検討しているのは、言葉の問題などから(1)移動の安全面で課題があり、送迎する職員の負担になっている(2)研修受け入れ先の企業を探すのが難しい(3)身元引受人となる親戚が高齢化し、負担になっている―ことなどが理由。上間明町長は「各県人会・町人会に事業をいったんは中止すると連絡したが、まだ確定したわけではない。研修生や町人会などにも、いろいろな思いがある。来年度の予算編成の中で対応を検討していく」と話した。

 町によると、滞在先の身元引受人が町外に住んでいる場合もあり、研修への移動は町職員が送迎に当たることが多い。自分でバスで移動し、言葉が通じず迷子になった例もあり、町は「安全面で不安がある」と説明する。研修を受け入れる企業探しなども、言葉の問題で厳しい状況が続いているという。

 町出身者子弟らの中からは「事業を継続してほしい」と求める声が出ている。研修生らは24日に上間町長に表敬訪問した際、事業の継続を要望した。