日本ハンドボールリーグ(JHL)の琉球コラソンは6日、名護市の名護21世紀の森体育館でホーム戦を行い、大同特殊鋼に24―33で敗れた。コラソンの成績は4勝1分4敗で6位。
今季開幕戦で敗北したため、雪辱を期す思いで臨んだ試合だが、前半から大同の守備に攻撃が阻まれる。3人の退場で数的不利に追い込まれ、前半は11―16とリードを許した。挽回しようと運動量を増したコラソンだが、勝利へ強い思いとは逆にチームの歯車がかみ合わない。リスタートのミスで連続失点するなど、点差を詰められないまま、試合が終了した。次戦は13日午後2時から、浦添市民体育館でトヨタ紡績九州と対戦する。(観客数968人)
大同特殊鋼 7勝1分け1敗
33―24(16―11,17―13)
琉球コラソン 4勝1分け4敗
【評】琉球コラソンは、大同特殊鋼の守備に攻めあぐね、ミスから失点をくり返した。守備では相次いで退場者を出して、点差を広げられた。前半途中から堅守速攻が形になったが、その流れを後半まで維持できなかった。個々の選手が流れを変えようと奮起したが、熱くなり過ぎた気持ちとプレーがかみ合わないまま勝利を逃した。(嘉陽拓也)
◆勝利への執念空回り
大同特殊鋼戦に勝利し、ホーム3連戦に勢いを付けたかった琉球コラソンだが、攻撃からリズムを崩し、挽回したい気持ちが空回りしてミスを生む、悪循環が続いた試合となった。「攻守ともに自分らのプレーができる時間が短かった」と話す水野裕紀選手兼監督。悔やまれる9点差の大敗だった。
大同は、趙顯章と石川出の両エースにマークを強める「3―2―1」の守備を展開した。パスコースを抑える素早い重圧をコラソンは崩せず、攻撃がシュートで終われない。セットプレーがピタリとはまる瞬間もあったが単発で終わった。奮起した赤塚孝治や村山裕次、名嘉真吾らが積極的に反撃するも、流れを引き寄せられなかった。
ポストを利用し、中央の攻めから左右の「2対2」に展開する大同に対し、守備ではポストへのマークを含めた連係が何度も遅れ失点をくり返した。無理に食らいついて退場者も出した。
スコアだけ見れば完敗。エースがなかなか活躍できないなか、個々の選手が奮起して積極果敢に攻めるも「チームとしてやりたいことがかみ合わなかった」(水野監督)。それでも、苦しい場面で攻めの気持ちは途切れなかった。チームとして一皮むけるための敗戦であったと期待したい。
試合終了後、松信亮平主将は「この悔しさを忘れず次の試合に生かすので、応援お願いします」とあいさつ。13日のホーム戦での勝利を誓った。
(嘉陽拓也)