来年2月までに世界遺産推薦へ 沖縄・奄美 区域案出そろう


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 2018年夏の登録を目指す「奄美・琉球」世界自然遺産を巡り2日、奄美市内で開かれた2016年度第1回科学委員会(委員長・土屋誠琉球大名誉教授)で環境省は鹿児島県側の奄美大島と徳之島の計1万3988ヘクタールを推薦区域案として初めて示した。これで沖縄県側のやんばる、西表島と合わせ4島全ての推薦区域が出そろったことになる。委員会は同日、来年2月1日までにユネスコ世界遺産センターに推薦書を提出することも正式決定するなど、世界遺産登録へ向け大きく前進した。

 奄美大島と徳之島の推薦区域は国立公園計画案のうち、より規制が厳しい特別保護地区と第1種特別地域の中から選出された。ただ、奄美群島はまだ国立公園に指定されておらず、一部修正はあるとみられる。

 委員会は今月中に推薦書の暫定版も提出する方針で、これまで「奄美・琉球世界自然遺産」としていた候補地の名称を、暫定版と合わせた「奄美大島、徳之島、沖縄島北部及び西表島世界自然遺産」に変更することも決めた。7日に大宜味村で開かれた第1回沖縄島北部部会で環境省や県、地元の観光・環境機関などで構成する地域部会「沖縄島北部部会」が発足し、行動計画(案)について協議した。