【うるま】県内の最強牛を決める第106回秋の全島闘牛大会(主催・県闘牛組合連合会、共催・琉球新報社)が13日、うるま市石川多目的ドームで開かれた。「ヒーヤイ」というヤグイの掛け声と「ガツン」と牛の額がぶつかり合う音がドームに響き渡り、激闘を盛り上げた。26頭、13組の一進一退の攻防に、詰め掛けた闘牛ファンら約3500人が熱狂した。
無差別の全島一を決めるシーの一番では、チャンピオンの伊良皆圧送大進撃の圧力に武捷龍(ぶしょうりゅう)が敗走。7分40秒で初防衛を決めた。970キロ以下の中量級は、闘将ハヤテが康荒一撃を2分13秒で破り、13戦連続防衛を果たした。850キロ以下の軽量級は、挑戦者の琉神一輝がカウンターからの押し込みで大城木工を11分16秒で下した。
伊良皆圧送大進撃の牛主・桜会の糸数昌則会長は「爪を傷めて40日ぶりの舞台で不安だったが、よくやってくれた。闘牛をしていて良かった」と感無量の様子で話した。
毎朝、闘牛ハヤテのために草刈りをしているという牛主・幸知良盛さん(87)は「とてもうれしい。25連勝まで期待したい」と意気込みを語った。