おきなわ文学賞 一席に6人 短歌に高校生初、シナリオ・戯曲でも9年ぶり


この記事を書いた人 金城 美智子
第12回おきなわ文学賞で一席に輝いた6人と平田大一県文化振興会理事長。(右から)山下泉さん、玉城紀子さん、平田理事長、友利榮吉さん、浜崎結花さん、仲本恵子さん、南原あいさん=県庁記者会見室

第12回おきなわ文学賞(県文化振興会主催)の8部門の入選者が24日、発表された。6部門で一席(県知事賞)が選ばれ、シナリオ・戯曲部門では9年ぶり、短歌部門では初めて高校生が選ばれた。3年限定で今回が最後の伝統舞台戯曲部門でも2年ぶりに選ばれた。平田大一県文化振興会理事長が県庁で記者会見し、一席に輝いた6人が同席し、喜びを語った。

 沖縄戦をテーマにした「空はとおく、とおく」でシナリオ・戯曲部門の一席を射止めたのは玉城紀子(のりこ)さん(39)=宜野湾市、大学職員。慰霊の日に浮かんだテーマだと語った。短歌部門一席の浜崎結花(ゆいか)さん(17)=浦添市=は「10代で文学に触れている人が少なく心細い。私の受賞で仲間が増えたらいいと思う」と笑顔で話した。

 伝統舞台戯曲部門一席の南原(なんばら)あいさん(76)=那覇市=の沖縄芝居「千原(センバル)への思い」と二席(県文化振興会理事長賞)の田幸亜季子さん(41)=宜野湾市、嘱託員=の組踊「上がる虹雲」の2作品は、舞台化に向けて国立劇場おきなわに推薦される。

 来年2月5日に那覇市のパシフィックホテル沖縄で表彰式と祝賀会が行われる。琉歌部門は今回、第26回琉歌大賞と合同で実施され、10月30日に表彰式が行われた。

 入選者は以下の通り。
 【小説】
▽一席=山下泉
▽二席=仲眞良邦
▽佳作=新垣絹代、高木しもん
 【シナリオ・戯曲】
▽一席=玉城紀子
▽二席=仲島剛弘
 【随筆】
▽一席=友利榮吉
▽二席=新城加代子
▽佳作=岡澤菜々、新垣博也、比嘉恵子
 【詩】
▽二席=佐藤モニカ
▽佳作=国吉真治、高柴三聞、大石直樹、西村華、沢口リリキ
 【短歌】
▽一席=浜崎結花
▽二席=伊波瞳
▽佳作=渡部敦則、金城芳子、松瀬トヨ子、北見典子、伊志嶺節子
 【俳句】
▽一席=仲本恵子
▽二席=柴田康子
▽佳作=関谷朋子、下地武志、徳田安彦
 【伝統舞台戯曲】
▽一席=南原あい
▽二席=田幸亜季子
▽佳作=西岡敏、長迫英倫
 【漫画・漫画原作】
▽二席=せながえりな
▽佳作=城間基、諸見里杉子、盛口海
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