糸満・兼城小-新潟・大瀁小 姉妹交流50周年 1600キロ越え友情育む


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 【糸満】糸満市立兼城小学校(屋良朝俊校長、児童666人)と新潟県上越市立大瀁(おおぶけ)小学校(渡辺由紀校長、児童178人)の姉妹校交流50周年式典が2日、兼城小体育館で開かれた。交流のきっかけとなった大瀁めんそーれの会の伊藤睦男会長(76)や大瀁小の渡辺校長らも上越市から参加。1600キロを越えた友好の絆を未来へさらに深めていくことを確認した。

姉妹校交流を記念して建立された記念碑と伊藤睦男さん、妻の美恵子さん(中央)、兼城小の児童ら=2日、糸満市立兼城小学校

 姉妹校交流は1966年に当時26歳だった伊藤会長が新潟県の青年団代表として来沖したことがきっかけ。「歴史や習慣が異なる南国と北国の交流は、豊かな心と広い視野を持った人に育てる教育推進に役立つだろう」と、姉妹校交流を思い付いたという。図画や習字、作文の交換や文通で交流を深めた。

 78年からは訪問と受け入れを交互に行い、これまで兼城小から9回141人が大瀁小を訪れ、大瀁小から9回166人を受け入れた。

 屋良校長は「新潟と沖縄を結んで調べたことを伝え合ったり、歴史を教え合ったり、授業を通して交流できないか考えている」と今後の交流に期待した。

 伊藤会長は「手紙や電話、ICT通信などさまざまな方法を駆使して北国の子の仲間を増やし、絆を深めてほしい」と祝辞を述べた。伊藤さんには感謝状も贈られた。

 児童会代表の大城美月さんは「兼城小の一員として大瀁小との交流を楽しみながら、ずっとずっと続けていきたい」とあいさつした。

 式典の後は、記念碑の除幕式やヒカンザクラとクメノサクラの植樹式も行われた。大瀁小交流50周年記念事業実行委員会委員長の座覇光昭PTA会長は「PTAが手作業で花壇を造った。記念碑の文字は『結』が選ばれ、校長先生が文字を書いた。みんなが思いを込めた花壇ができたので、楽しく見守ってほしい」と話した。

 大瀁小でも11月に姉妹校交流50周年式典が行われた。