【糸満】沖縄県立南部農林高校生物資源科畜産資源コースの生徒らが1月17日、糸満市武富の南部家畜市場で行われた初競りで競り取引の実習をした。これまで学校で育てていた子牛のさくらを実際に出品した。さくらとの名残を惜しみながらも、畜産者としての学びを深めた。
同コースは、さくらを含め、11頭の牛を飼育している。さくらは2016年3月に生まれ、生徒たちが毎日、餌をやり、掃除などの世話をしてきた。
生徒らは今回の競りで、昨年の平均価格である74万円台を目指していた。だが体高が107センチとやや低めであったことや、生後の日数がたっていたことなどから、競りでは60万2千円の値が付いた。
競りでさくらの綱を引いた砂川天海さん(18)=3年=は「育てた牛を競りに出すのは寂しいが、生産者だけが感じられる牛への感謝もある」と笑顔で話した。
宮里駿太さん(17)=2年=は「もう少し体高を伸ばしたかった。来年の競りでは平均額を超える牛を育てて出品したい」と意気込みを語った。