【東】東村立高江中学校で4日、68年の学校の歴史に幕を下ろす閉校式が開かれた。在校生や卒業生、地元住民や村関係者ら約150人が出席し、長年の歴史を刻んだ同校の閉校を惜しんだ。高江中学校は今年4月、東中学校と有銘中学校と統合され、新たに東中学校として開校する。
この日の式典では、2年生の石原飛鼓さん(14)と森岡和鼓さん(14)の2人が中学生代表のあいさつをし、母校の思い出を語った。
石原さんは「高江中は地域的に大変で厳しい場所にあるにもかかわらず、負けることなく先輩方が学校の歴史を築いてきた。本当に閉校してしまうんだと感じ、心の中に寂しさをこらえることはできなかった」と目に涙をためながら語った。
森岡さんは「皆さんと一緒に歩んだ日々は大事な宝物です。私たちのふるさと高江地区が輝かしい未来を育んでいきますように」と前を見据えながらあいさつした。
閉校式には、多くの卒業生も訪れた。1974年卒業の大城智恵子さん(57)は「私たちのころは、プールや体育館もなくて運動場でバレーをして擦り傷をつくりながらやっていた。思い出のある学校が統合されるのはやっぱり寂しい。けど、子どもたちは元気に明るく育っていると思う」と話した。
同校の知念博文校長は「豊かな自然環境の中で育ち、卒業生はさまざまな分野で活躍している。自信を持って新しい学校生活や行事に取り組んで」と激励した。
閉校式後には感謝会も開かれ、小中学生や郷友会、地元住民らが、かぎやで風やエイサーなど余興を披露した。高江中学校は1948年に設立した。復帰後から生徒の減少が続き、現在生徒数は3人。これまで284人が卒業した。
英文へ→Community missing Takae junior high school closing after 68 years