海保のボート、定員オーバー 8人乗りに9人


この記事を書いた人 志良堂 仁
カヌー隊の市民を排除する際に、定員8人のゴムボートに9人が乗って移動する海上保安官ら=13日午後、名護市辺野古の大浦湾

 【辺野古問題取材班】13日午後2時20分ごろ、海上作業に抗議してフロートを乗り越えたカヌー隊の市民らを排除する際に海上保安官が、定員8人のゴムボートに合計9人を乗せて移動するのが確認された。市民は「定員オーバーだ。他のボートに移して」と2回求めたが、保安官は「正当な業務なので」と説明し、辺野古漁港付近にカヌーと市民を移すまで定員オーバーで移動した。

 ボートは「中城GB08」。同型のボートには艇内の後部に定員8人と示す注意書きがあった。拘束されて排除された山崎亨さん(48)によると、当初は保安官6人と市民4人の10人が乗っていたが保安官1人が別のボートに移った後約30分、定員超で移動した。近くには定員に満たないボートがあったという。山崎さんは「日ごろはこちらの船に定員を守れと言っている。緊急でもないのに、法を守る立場の人が(定員を)無視してしまうのはおかしい」と首をかしげた。

 第11管区海上保安本部は取材に対し「状況に応じて一時的に定員を超えて抗議者を乗船させることがあるが、正当行為と認識している」と説明した。