「もっと知りたい大腸がん」をテーマに「第8回県医師会県民健康フォーラム」(県医師会主催、琉球新報社共催)が18日、那覇市西のパシフィックホテル沖縄で開かれた。約200人が参加した。大腸がんで死亡する人の割合が、沖縄は男女とも全国ワーストクラスに入るなど深刻さを増す中、医師、看護師の3人が登壇し、検診や早期治療の必要性や、予防のために禁煙や適正飲酒などを呼び掛けた。
那覇市立病院消化器外科部長の宮里浩さんは、10万人当たりの死亡率を示す年齢調整死亡率(75歳未満)で、2014年に大腸がんで亡くなった人は沖縄県の女性が全国ワースト、男性が2位となったデータを紹介した。死亡率が増えている背景について「重症化してから受診するため、手術ができない事例が多い」と沖縄の特徴を挙げた。
県保健医療部統括監の糸数公(とおる)さんは「40歳を過ぎたらがん検診をしっかり受けて」と促し、検診受診時に提出が求められる検便を推奨した。県立中部病院がん相談支援センターの島袋幸代さんは、同病院や那覇市立病院など6医療機関に設けられた相談支援センターを紹介した。働き盛り世代で患う人が多い中「仕事を辞めずにまず相談を」と呼び掛けた。