広島、セ・リーグ連覇へ沖縄入り


この記事を書いた人 志良堂 仁
沖縄入りし歓迎を受ける昨季15勝を挙げた広島のジョンソン投手(手前中央)ら=20日、那覇空港

 昨季25年ぶりにセ・リーグペナントレースで優勝を果たした広島東洋カープが20日、空路沖縄入りした。緒方孝市監督は、22日から沖縄市のコザしんきんスタジアムで始まるキャンプを前に「練習試合を中心にしっかり取り組む。若手にはちゃんといいものを出すよう頑張ってほしい。もちろん連覇に向けていく」と語った。那覇空港の到着ロビーにはファンらが大勢駆け付け、選手らを歓迎した。キャンプは3月1日まで。

 20日夜、緒方監督をはじめ、昨シーズン沢村賞を獲得したクリス・ジョンソンや最多勝と勝率1位で2冠を達成した野村祐輔ら選手団が空港到着ロビーに現れた。待ち受けていた広島東洋カープ沖縄協力会やカープファンらが、赤く染めたロビーの一角から歓迎の拍手を送った。名護市出身の父と那覇市出身の母を持ち、昨季のルーキーイヤーで2勝2敗1ホールドを記録した仲尾次オスカル(ブラジル出身)の姿もあった。

 協力会主催の歓迎式で桑江朝千夫沖縄市長は「市民やカープファンが待ちに待った優勝だった。優勝した日の感激は忘れない。今年は真っ赤な闘争心で日本一をつかんでほしい」と激励した。25日午後4時半~5時半、コザの空港通りでセ・リーグ優勝パレード(同実行委主催)を行う。

 新井貴浩内野手と小中学校で同級生だったという広島市から駆け付けた向原由紀さん(40)と、友人の芦田真千子さん(43)は「生まれる前からのファン」と話し、「優勝は良かったが(引退した)黒田博樹投手がいる間に日本一になってほしかった。今年も優勝し、33年ぶりの日本一を取ってほしい」とエールを送った。3年連続で訪れている沖縄キャンプは「普段より近くで、あまり見ることのできない選手の素顔が見えて面白い」と魅力を語った。

 キャンプは22日から本格的に始まる。オープン戦は25日午後0時半から中日(北谷公園野球場)と、26日午後1時からヤクルト(浦添市民球場)と行う。