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【アメリカ】子育てママら各地でエイサー 世代超え沖縄文化PR

ワシントンDCの桜祭りなどで演舞を披露し、沖縄の伝統文化のPRに一役買っているワシントン沖縄会のエイサーグループ

 バージニア州で子育て真っ最中の母親たちが、沖縄伝統文化の次世代への継承に尽力している。那覇市出身の桃枝・プロクターさん(38)らが中心となり、ワシントンやその近郊の沖縄関係者らで組織する「ワシントン沖縄会」(アサト逸子会長)のエイサーグループを立ち上げたのが2年半前。以来、ワシントンで開催される桜祭りや紅型展などで勇壮なエイサーを披露し、沖縄文化のアピールに一役買っている。

 8年前、桃枝さんらが子どもたちのために「ワラビンチャ踊り」を立ち上げたのがきっかけ。子どもたちへの演舞指導は浦添市出身のみち江・ベックフォードさん(40)と豊見城市出身の今日子・デナードさん(42)も手伝った。

 その後、ワシントンDC周辺で「成人男女も交えたエイサー演舞ができる環境があれば」との声が上がり、沖縄でエイサー経験者だったみち江さんが同志を募った。

 正式に沖縄会のエイサーグループが結成できたのは2年半前。振り付けは青年会や創作エイサーなどを参考に考案した。大人8人、子どもたち15人が集まり、月1回の定例練習に打ち込んでいる。イベント前は1、2週間に1回の割合で練習している。ワシントン沖縄会の新春会でも練習の成果を披露し、会員から喜ばれている。

 みち江さんは「若者を勧誘しながら、老若男女問わずエイサーを知らない人でも楽しめる音楽と踊りを創り出していく形が望ましい」と今後の展望を語る。

 エイサーに興味を持って楽しんでいる子どもたちに対しては「沖縄の伝統文化に触れることによって世界の異文化や歴史、宗教などに関心を持つきっかけになれば」と話す。

 世界のウチナーンチュの1世たちが次世代のアイデンティティーの自覚を促すには、1世たちが自己のルーツを誇りにし、沖縄伝統文化を伝えることだとされている。バージニア州では、若い母親らによって子どもたちにエイサーと踊りを通して沖縄の伝統文化の伝承を実践している。

 桃枝さんには2歳の娘、みち江さんは7歳と5歳の娘2人、今日子さんは10歳と9歳の息子2人と5歳の娘がいる。3人は子どもたちを連れて創作や練習にいそしみ、春の桜祭りでの演舞に向けて意欲を燃やしている。(鈴木多美子通信員)