家庭科検定1級合格 夢に向かい前進 八重山農林3年生3人


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家庭科関係の技術検定で1級に合格した八重山農林高校3年の(左から)内盛実奈さん、鈴木利菜さん、加屋本真士さん=2月27日、石垣市の八重山農林高校

 【石垣】家庭科に関する全国の技術検定で最高位の1級に合格した八重山農林高校ライフスキル科3年の生徒3人を表彰する伝達授与式が2月27日、石垣市の同校であった。調理技術で内盛実奈さん(18)と鈴木利菜さん(17)、保育技術で加屋本真士さん(18)が合格した。それぞれ夢に向かって進学を決めており、高校卒業を前に確かな自信を得た様子だ。

 3人が受けた試験は第44回全国家庭科食物調理技術検定と第32回全国高等学校家庭科保育技術検定言語表現で、1月に審査、合格の通知を受けた。

 調理技術の検定は筆記と調理の実技があり、今回は「65歳祖父の誕生祝い」を課題に5品以上を作る試験だった。内盛さんは「かみやすい魚を使った」、鈴木さんは「全体的に塩分を控えた」などと工夫した点を紹介し「難題だったけど合格できて良かった」と笑顔を見せた。

 内盛さんは栄養士になるため県外の短期大学に進学し、鈴木さんは専門学校に進み調理師を目指す予定で「今回の経験を生かして夢に向かって頑張りたい」と力を込めた。

 加屋本さんは絵本になるような物語を創作し実演する試験に挑戦した。野菜が台風や災害に負けず頑張って育ったことを知り、幼児が嫌いだった野菜を食べるという内容で、表現力も評価され合格した。県立芸術大学に進学する加屋本さんも「授業で習ったことを検定合格につなげられうれしい」と誇らしげだった。