焼玉エンジン沖水搬入 舶用工業会「動く教材」活用願う


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 【糸満】約3カ月かけて58年前の焼玉(やきだま)エンジンを復活させた沖縄舶用工業会(渡眞利敏会長、正会員20社)の「焼玉エンジン蘇生プロジェクトチーム」は2月24日、修理が完了したエンジンを糸満市の沖縄水産高校に搬入した。

重さ約4トン半の焼玉エンジンを慎重に搬入する沖縄舶用工業会のメンバーら=2月24日、糸満市の沖縄水産高校

 チームの中心となって修理を行ってきた沖縄機械整備の社長で沖縄舶用工業会会長を務める渡眞利さんは「修理に3カ月かかったが、焼玉エンジンは絶対的な存在感がある。動く教材として活用してほしい」と語った。

 同日は会員企業5社から11人が参加し、重さ約4トン半もある焼玉エンジンを、展示されていた沖縄水産高のエンジン実習室に取り付けた。

 沖縄水産高校海洋技術科の仲間竜郎教諭は「見るだけの教材から動く教材になる」と話し、エンジン復活を喜んだ。同校では3月中に生徒や同窓会らに焼玉エンジンのお披露目会を開く予定だ。

 同校の焼玉エンジンは1951年10月から59年5月まで海洋実習船「開洋丸」(木船、30トン)に搭載され、廃船後は校内で展示されていた。