【ブラジル】三線の歴史語る 吉村さんら説明会


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三線の持ち方を説明する吉村尊雄さん=4日、サンパウロ市の沖縄県人会館

 「三線の日」の4日、吉村尊雄三線胡弓研究所の吉村尊雄さんがサンパウロ市のブラジル沖縄県人会会館の会議室で「“三線の日”説明会」を開いた。元西原町研修生で音楽家の玉那覇サダオさん、元県費留学生で歴史教師の糸数ニュートンさんも三線の特徴などを説明した。広告での宣伝はしなかったが、生徒の口コミだけで37人が集まった。

 吉村さんは沖縄で「三線の日」に催されたイベントの写真を見せながら、三線の種類や歴史、流派、工工四の編さんや古典と民謡の違いなど多岐にわたって講話した。

 玉那覇さんは津軽三味線を持参し、日本民謡を披露して、三味線と三線の違いを実演した。糸数さんは琉球・沖縄の歴史について要約して説明した。

“三線の日”説明会で玉那覇サダオさんの話に聞き入る参加者ら

 吉村さんは戦後使われた「カンカラ三線」や現代の改造された三線も紹介し、戦後の民謡ポップを先導した照屋林助さんやその影響を受けたアーティストらを紹介した。最後は皆で安波節を弾いて説明会を締めくくった。

 ブラジル沖縄県人会で毎週土曜日の午前中に三線を教えている吉村さんは「授業の日がちょうど三線の日だった。せっかくだからみんなに三線のことや三線の日についてもっと知ってほしいという思いで企画した」と話した。

 説明会の様子は元留学生研修生OB会の「うりずん会」のユーチューブ(動画配信サイト)のチャンネルから生中継で配信された。
(城間セルソ明秀通信員)