米軍がオスプレイ体験ツアー、沖縄の大学生乗せ飛行


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垂直離着陸輸送機MV22オスプレイ(2016年12月撮影)

 米軍のニュースサイトは27日、沖縄国際大と琉球大の学生らがオスプレイに乗り、洋上で米海軍の強襲揚陸艦ボノム・リシャールを見学したと掲載した。在日米海兵隊も29日、フェイスブック(FB)で「普天間基地からオスプレイに乗り、ボノム・リシャールを見学した」とする記事を掲載しており、米軍普天間飛行場を発着したと見られる。

 ニュースサイトによると学生らは25日、艦上のMH60Sシーホークや水陸両用車を視察したほか、艦内で病棟や手術室を見学した。

 在沖米国総領事館は2月、FBで「大学生限定・海兵隊体験ツアー!」と銘打って20歳以上の県内大学生15人を募集した。学生は個人での参加とみられる。

 沖縄国際大の佐藤学教授(政治学)は「海兵隊の宣伝に使われることは間違いない。学生には海兵隊とオスプレイの実際の機能をしっかり伝えていく必要がある」と問題提起した。

 県内の9大学長は昨年12月、名護市安部へのオスプレイ墜落事故などを受けて同機の飛行中止などを日米両政府に要請した。

 琉球大の大城肇学長は「体験するのはいいが、しっかりと学んでほしい」と語った。