「日系人の日」制定を 「世界県人の日」発案の比嘉、伊佐さん 「出身県超え 心一つに」


この記事を書いた人 平良 正
5言語で制定を呼び掛ける横断幕を手にする伊佐正アンドレスさん(左)と比嘉アンドレスさん=3月31日、名護市国際交流会館

 【名護】昨年県が制定した10月30日の「世界ウチナーンチュの日」を提案した比嘉アンドレスさん(42)=アルゼンチン出身、県系2世=と伊佐正アンドレスさん(26)=ペルー出身、県系3世=が、国内外の日系人がアイデンティティーを再確認し日本文化の継承の機会とする「世界日系人の日」をつくろうと動き出している。伊佐さんは「『日系ウチナーンチュ』として、出身県を超えて日系人の心を一つにしたい」と意気込んでいる。

 日付については今後、各国の日系人団体などと調整して検討する。母国の日系団体関係者に話を持ち掛けると「泣いて喜んでいた」という。

 出身国では「日本人」、日本国内では「外国人」と認識されることが多い日系人は「自分は何者なのだろう」と思い悩む人が多いという。2人も同じような経験を抱えてきた。

 比嘉さんは「『(昨年開催の)世界のウチナーンチュ大会』がきっかけとなり『ウチナーンチュの日』への取り組みが先になったが」と前置きし、他の日系人のためにも「『日系人の日』もつくらなければ」と行動した。

 伊佐さんは「海外の日系人社会では、出身県に関係なく自らを『NIKKEI(日系)』と名乗る」と話し、日系人としての一体感を強調、全世界に300万人以上いると推定される日系人の結束を強めていく考えだ。(長浜良起)