「司会で人 幸せに」 “モズクマン” 宜野座で活躍


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「六甲おろし大会」で観客を盛り上げるモズクマン=2月15日、宜野座村(仲間勇太さん撮影)

 【宜野座】宜野座村内のイベントや結婚式で引っ張りだこになっている「ローカル司会者」がいる。彼の名はモズクマン。村内を中心に月2本ほどの司会をこなしていく。昨年10月の宜野座村まつり、同12月の「沖縄バーガーフェスタ」、ことし2月の阪神キャンプに合わせた「六甲おろし大会」など、村内の主要イベントで活躍。うわさが広がり県内各地に活動の場を広げつつある。

 その正体は同村の「介護センターかんな」でデイサービスの管理者を務める翁長優(すぐる)さん(37)。あるイベントの告知チラシで、本名の「すぐる」を「モズク」と書き換えられるいたずらをされて以降、「モズク」の方が名称として定着した。

 本格的に活動を始める前から、同級生の結婚式の2次会で司会をしていた。6、7年前、先輩で長渕剛さんのものまねタレントとして活動する東渕(あずぶち)剛さんが自分の結婚式を自分で司会するという妙技で参列者を楽しませているのを見た。その強烈さに「司会で人を幸せにしたい」と思った。

 通常、結婚式の司会者は式場や派遣会社に名簿登録して活動する人が多いが、モズクマンはあえて登録していない。「実際に自分の司会を見た人に直接見て選んでほしい」というこだわりからだ。客に問い掛けるような親近感ある語り口に、的確なツッコミが持ち味だ。モットーは「客がいなかったらイスに向かってでもしゃべる」。「常にしゃべり続けたい。食欲、性欲、睡眠欲に加えて『しゃべり欲』があるんです」。新年度もしゃべり欲を爆発させて宜野座から突き進んでいく。(長浜良起)