台湾2・28事件70年で「沖縄の集い」


この記事を書いた人 平良 正
2・28事件70周年犠牲者追悼沖縄の集いで、献花し手を合わせる参列者=8日午後、那覇市寄宮の那覇教育会館

 「2・28事件70周年犠牲者追悼沖縄の集い」(台湾2・28事件真実を求める沖縄の会主催)が8日午後、那覇市の那覇教育会館で開かれた。2・28事件の全犠牲者を追悼する集会が県内で開かれたのは初めて。会には遺族の家族らを中心に約100人が出席して犠牲者の冥福を祈り、事件の真相究明と記憶継承を誓った。

 「2・28事件」は国民党政権が1947年に台湾人の抵抗運動を弾圧し、多数の住民を虐殺した事件。沖縄大学又吉盛清(せいきよ)客員教授によると、事件の巻き添えで犠牲になった県人は20~30人いる可能性がある。

 そのうち、犠牲になった青山恵先(えさき)さんの長男・恵昭(けいしょう)さんが台湾政府に損害賠償を請求し、2016年に賠償が認められた。現在2人の県人が台湾政府に賠償請求を申請している。

 犠牲者家族代表としてあいさつした恵昭さんは「(故人の)無念を晴らし、平和な世の中にするため、諦めることなく真実を追究したい」と話した。【琉球新報電子版】