サッカー明治安田J3第5節最終日は16日、富山県総合運動公園陸上競技場などで残り6試合を行い、FC琉球はカターレ富山と0―0で引き分けた。琉球は通算成績1勝2分2敗の勝ち点5で順位は12位に下がった。琉球は前半、なかなか前線にボールを運べない状態が続いた一方、昨季琉球に所属していた点取り屋のパブロを擁する富山の調子は徐々に上がってきた。後半はピッチ中央付近で激しい攻防を繰り広げた。琉球は最終盤まで何度も決定的な場面をつくられたが、GK積田景介の好セーブをはじめ、守備陣も相手にしっかり体を寄せ、守り抜いた。次節は30日午後5時から沖縄市の県総合運動公園陸上競技場で、ブラウブリッツ秋田と対戦する。福島は相模原と1―1で引き分け、開幕からの連勝は4で止まったが勝ち点13で首位。2位の鹿児島は北九州を2―1で下し、3連勝で同12とした。
(1)富山
富山 3勝1分け1敗(10)
0―0(0―0,0―0)
琉球 1勝2分け2敗(5)
▽観衆 3041人
◆悪い流れ続いて課題修正できず
金鍾成監督(FC琉球)の話 前半の富山の弱いプレッシャーなら、中盤で相手守備をはがせたはずだが、立ち上がりからの悪い流れが続いてしまった。後半は暑さでバテてスタミナ的に落ちたのか、人任せのように感じた。負けなくてよかった。今季はゲームで生じた課題はゲーム内で修正するよう求めているが、そのアクションがなかったのが残念。コミュニケーションを取り、ゲームを変えなければいけない。
◆守備陣奮闘も攻撃力欠く
互いに最後まで激しく熱い攻防を繰り返したが、FC琉球は敵地でゴールを割ることはできなかった。連勝はならなかったが、課題の守りは徹底され、今季3勝1敗のカターレ富山を失点0に抑えた。第3節の途中出場から3試合連続出場のGK積田景介の好セーブのほか、DF増谷幸祐やDF才藤龍治ら守備陣の動きも良く、ここまで全5節で失点3と奮闘している。
序盤から富山にゴール前で決定的な場面をつくられた。しかし守備陣は落ち着き、位置取りの良さもあり、オフサイドトラップが随所ではまった。攻撃では前節3アシストと躍動したMF富所悠や、フリーキックで相手守備陣の壁にはじかれたこぼれ球に反応したDF増谷らが4本のシュートを放ったがゴールは決められなかった。
0―0で折り返した後半、前節Jデビュー戦で2得点を挙げたMF名倉巧が途中出場。相手にボールを奪われても、何度も素早く奪い返して攻撃に転じた。前節1得点を挙げたMF富樫佑太と共に攻撃の起点になってゴールに迫ったが相手守備陣に阻まれ続けた。
好守備が光った一方、攻撃を最後まで貫けていない課題は残る。金鍾成監督は「動けないし、ボールも回らないし、何もプレーできなかった。全然駄目な試合だ」と厳しい表情で振り返った。勝利に向け、体力と精神面の強化を選手に強く求めた。