【伊江】島で唯一のお菓子屋さん「島スイーツ」が3月19日、開店した。西小学校の南側にあるアーニー・パイル記念碑の近くにあり、手作りの焼き菓子がカウンターに並んでいる。全ての菓子に伊江島産の小麦を使用している。伊江島産のラム酒を使ったシフォンケーキやマフィンなど約15種類が並び、小さな店内は香ばしい香りがあふれる。
島スイーツをオープンしたのは、村東江上区出身の島袋宏樹さん(38)。那覇市内の飲食店で働いていたが、妻の美沙さん(35)との結婚を機に6年前に島に戻った。
店名の「島」は伊江島の「島」と、店主の島袋さんの姓を掛け合わせたダブルネーミングだ。
美沙さんの趣味はお菓子作り。自宅でお菓子作りをするうちに、島袋夫妻は「島にはお菓子の材料となる食材がたくさんある。お菓子を作っていくうちに店を出したい」という気持ちが強まり、知人から空き家を貸してもらい、店を構えた。
2人で店を切り盛りし、島のピーナツやシークヮーサーなど季節に応じて採れる食材をふんだんに使うことにこだわる。お菓子の味は村民の折り紙つき。大々的な宣伝はしていないが、徐々に口コミで評判に。
島袋夫妻は「お祝いごとの返礼品や誕生日やパーティーなどでケーキの注文が入る」と笑顔を見せる。
宏樹さんは「将来的には食事もできる店に展開したい。子育ても安心できる環境にあるので、若い世代が島に戻って店を出すなどして島を盛り上げたら面白い」と話す。間もなく第3子が誕生するという夫妻。店はこれからさらににぎやかになりそうだ。
営業時間は午前10時~午後6時(不定休)。(電話)080(4278)8871。個別の注文も受け付けており、フェイスブックでも情報を発信している。
(金城幸人通信員)