レスリングのJOCジュニアオリンピックカップ大会・全日本ジュニアレスリング選手権大会は23日、神奈川県横浜文化体育館で行い、男子カデットの部のグレコローマンスタイル100キロ級に出場した仲里優力(北部農林高校)が2連覇を達成した。仲里は初戦から決勝まで、全てテクニカルフォール勝ちで圧勝した。仲里は世界カデット選手権(9月・ギリシャ)に派遣される。
◆全国5冠へ通過点/「本気出す前に終わった」
3月の全国選抜大会優勝を皮切りに、主要大会5冠を目指す仲里優力(北部農林)にとって、全日本ジュニア選手権もやはり通過点だった。圧倒的な実力で、決勝の鈴木(茨城・鹿島学園)も「本気を出す前に終わった感じ」と言ってのけた。この大会で2冠を達成。残りは全国総体と全国高校生グレコローマンと国体の3大会となった。
初戦から得意の「腕取り」で、誰にもポイントを取られることなく1、2分以内で勝ち上がった。決勝の鈴木は全国選抜3回戦で難なく破った相手。試合開始後すぐに腕取りから豪快に反り投げでポイントを稼ぐと、余裕のがぶりで1分38秒で試合終了。感想を問われても「普通に終わった」と語る仲里にとって、グレコローマンはもはや国内敵なしの状態だ。
大会の優勝で手にした世界カデット選手権出場権。前回は世界の舞台に少し気後れして5位だった。だが「この1年で世界も経験したから大丈夫。メダルが絶対目標。できれば金」と語る仲里が、世界の冠も狙う。