「沖縄県の立ち入り不要」 辺野古サンゴ調査、防衛局が回答


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 名護市辺野古の新基地建設で沖縄防衛局は24日、沖縄県が護岸工事が始まる前にサンゴの調査を求めていたことに対し、立ち入り調査は必要ないとの認識を示した。防衛局が提示した「現況調査」の結果から「サンゴ類の分布状況を確認することは可能で、これをもって対応できる」と説明した。立ち入りには日米地位協定に基づき「米軍の許可が必須となる」と指摘した。

 防衛局は25日に護岸工事に着手する予定。一方、防衛局が最初に護岸工事を始める「K9」と呼ばれる地点の付近で移植するサンゴの群体数について防衛局は「0」と回答した。

 K9に続き工事を予定するA護岸でも「0」と回答した。

 県は護岸工事地点付近で自らサンゴの生息状況を確認した上で、必要であれば工事前のサンゴ移植が必要だと防衛局側に通知することを検討していた。

 だが防衛局が今回の回答で県の立ち入り調査に応じず、最初の護岸工事実施地点に移植対象のサンゴはないと説明したことを受け、県側はさらなる対抗措置を検討するとみられる。