【東京】稲田朋美防衛相は12日の記者会見で、1996年のSACO(日米特別行動委員会)合意で、伊江島補助飛行場で実施することになっている米軍のパラシュート降下訓練が嘉手納基地で繰り返されていることについて「例外的な場合に当たるとは考えていない」と述べ、合意違反に当たるとの認識をにじませた。また、米側に遺憾の意を伝えると共に、引き続き伊江島での訓練実施を求める考えも示した。
嘉手納基地などでのパラシュート降下訓練実施は「例外的」な場合に限られ、認められている。ただ米軍はことしに入り毎月、うるま市の津堅島沖、嘉手納基地でパラシュート降下訓練を実施しており、伊江島以外での訓練が「常態化」している。
稲田氏は訓練の実施状況について「例外的に当たるのか米側から十分な説明もなく、事前に日米で認識を共有するに至らないまま嘉手納飛行場で訓練が行われたことは大変遺憾なことだ」と批判した。
SACO合意違反に該当するかについては明言しなかったが「例外的な場合にのみ許される。例外的な場合には当たらないのではないか」と指摘した。
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