北中城、子どもの貧困18% 市町村別で初公表 県平均は30%


この記事を書いた人 平良 正

 【北中城】北中城村子どもの貧困対策協議会(会長・喜納啓二福祉課長)が16日、村役場で開かれ、村が1~2月に実施した子どもの貧困に関する実態調査の結果が発表された。村内の貧困率は18・5%だった。県平均の29・9%を10ポイント以上、下回ったが、全国の最新の数値(2012年)の16・3%を上回った。喜納会長は「楽観視することはできない」と述べ、施策の拡充を図る必要性を指摘した。県内市町村の貧困率が出るのは初めて。

 調査は村内の小学1、5年と中学2年の保護者全員と高校生世代(16~18歳)の全員に実施された。

 保護者への調査の有効回答率は62・2%、高校生世代の有効回答率は24・8%だった。保育士や小中学校の職員、民生委員児童委員にもアンケートをとった。厚生労働省の国民生活基礎調査の基準に基づき、貧困率を試算した。村は結果を踏まえ、村民の需要に応える施策に取り組みたい考えだ。

 調査では食料を買えなかったことが「あった」と答えた貧困層の割合が44・7%、衣料を買えなかったことが「あった」と答えた割合が57・5%に上った。いずれも県より下回った。

 県平均よりも貧困率が下回ったことについて喜納会長は「意外な数値ではあったが、あくまでも参考となる数値の一つだ」と語った。