非暴力で抗議の意思 辺野古ゲート前 米先住民の教え掲示


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 【名護】名護市在住の小橋川共行さんとラッパーの大袈裟太郎さん(34)は20日、名護市辺野古の米軍キャンプ・シュワブゲート前に非暴力による抗議活動を行う際の心得を記した「ラコタ族七つの価値観より」と書かれた横断幕を設置した。小橋川さんは「ゲート前でさらなる非暴力の抗議活動を目指す一つのきっかけにしたい」と話した。

ラコタ族の価値観が書かれた横断幕と設置した小橋川共行さん=20日、名護市の米軍キャンプ・シュワブゲート前

 米先住民のラコタ族は米中西部ノースダコタ州などで民間企業が進めるパイプライン建設に反対し、抗議活動をしている。

 ラコタ族は「七つの価値観」を共有して、非暴力で建設反対を訴えている。七つには祈り、尊重、思いやり、謙虚、寛容、正直、英知がある。小橋川さんは「『思いやり』は相手の苦しみや立場を考えることの大切さをうたっている」と話す。

 ゲート前で機動隊が市民らを排除する際、市民らから機動隊に対して心ない言葉が発せられる時もある。小橋川さんは「市民の多くは非暴力で戦っている。もっと徹底した非暴力にするため、横断幕にラコタ族の価値観を記した」と理由を説明した。

 横断幕の制作に関わった大袈裟さんは「緊張感がある抗議活動の現場で、熱くなる気持ちは分かるが、機動隊や海保、警備の人にもそれぞれの立場がある」と話す。「若い世代が座り込みに参加しやすいように、ラコタ族のような非暴力にすることが必要だと感じた」と強調した。