沖縄戦で捕虜となり、移送先の米ハワイで亡くなった県人12人を弔う「ハワイ捕虜収容所県出身戦没者慰霊祭」(同実行委員会主催)の参加者約80人が2日正午すぎ、那覇空港から出発した。一行は現地時間の2日午前にハワイ・ホノルル国際空港に到着する予定。慰霊の旅は8日までの5泊7日で、4日には戦後72年で初となる慰霊祭を開催する。県からは浦崎唯昭副知事が参加する。
元捕虜で同実行委共同代表の渡口彦信さん(90)は那覇空港ターミナルでの団結式で「ハワイで亡くなった12人を鎮魂するとともに(収容所時代に)生きる望みを与えてくれた県系人に感謝の気持ちを伝える旅にしたい」と述べた。
浦崎副知事は「慰霊祭を通して、ハワイと沖縄の親善をより一層深めたい」と期待を寄せた。
団結式後には実行委員会が慰霊祭開催に向けて作成した資料集「平和の道しるべ ハワイ沖縄捕虜の体験記」が参加者に配られた。同資料集は税込み千円で販売している。問い合わせはハワイ沖縄プラザ(電話)098(887)0116。【琉球新報電子版】
ハワイ鎮魂の旅へ80人が出発 戦後初の県人捕虜慰霊祭開催
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松永 勝利