伝統、海越え50年 野村流音楽協会ハワイ支部、節目祝う


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琉球古典音楽野村流音楽協会ハワイ支部の創立50周年の公演で、あでやかな舞を披露する出演者=3日、ハワイ・ホノルル市のカイムキ高校

 【ハワイ=当銘千絵】琉球古典音楽野村流音楽協会ハワイ支部(屋宜盛一支部長)の創立50周年公演「うたぬはな」が3日(日本時間4日)、ハワイ・ホノルル市のカイムキ高校シアターで開催された。総勢100人以上が出演し、三線や箏の音色のほか、あでやかな舞で節目を祝った。

 沖縄からは同協会、幸太鼓の会、琉球箏曲興陽会、柳清本流の約50人が出演した。公演は「かぎやで風節」で幕を開け、各研究所が「天川」や「谷茶前」「加那ヨー天川」などを披露し、立ち見が出るほど大盛況となった会場で、観客を魅了した。

 ハワイ支部の屋宜支部長は「沖縄の財産であり、誇りとする伝統芸能が末永く継承されることを願いたい」とあいさつした。

 以前は三線をたしなみ、現在は琉舞を習っている県系のセツコ・ネギさん(77)は「沖縄からも師範が大勢いらっしゃって、大変素晴らしい公演だった」と目を輝かせた。

 盆踊り大会を企画するなど県人活動に関わるヘレン・キャムさんも「県系人はみんな、沖縄の伝統文化・芸能を重んじている。ウチナーンチュの誇りだ」と述べた。