米海兵隊機、事故率4.49件 クラスA、12年間で最高 8日時点


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 【ワシントン=座波幸代本紙特派員】米海軍安全センターがまとめた2017米会計年度(16年10月~17年9月)の8日時点の事故統計によると、米海兵隊航空機の10万飛行時間当たりの最も重大な「クラスA」の事故率が、過去12年間で最高の4・49件に上っていることが分かった。

 発生件数は7件で、名護市安部沿岸で起きた普天間飛行場所属の垂直離着陸輸送機MV22オスプレイ墜落事故(16年12月)、高知市沖で起きた岩国基地(山口県岩国市)所属のFA18戦闘攻撃機墜落事故(同)を含む。7件のうち、6件が昨年10月~12月の間に集中している。

 機種別では、オスプレイが1件、FA18が3件、CH53大型ヘリ2件、ステルス戦闘機F35が1件だった。

 同センターが公表している02会計年度以降のクラスA事故率をみると、イラク戦争時の04年度が最も高く5・0件だった。04年度以降は減少傾向にあったが、15年度は3・29件、16年度は3・39件と増加に転じている。

 海兵隊トップのネラー総司令官は公聴会などで「訓練するための航空機が不十分だ」と強調するなど、国防費の大幅削減が機体整備など運用面に影響を及ぼしていると主張している。米軍は機体の被害額や人的被害を基に事故を分類し、クラスAは被害総額が200万ドル以上か、死者が出た時などが対象としている。