爆音訴訟団、旧海軍駐機場撤回を 沖縄防衛局に抗議


この記事を書いた人 松永 勝利
池田眞人企画部次長(手前)に抗議する新川秀清原告団長(奥列左から4人目)ら=16日午前10時すぎ、嘉手納町の沖縄防衛局

 【中部】第3次嘉手納爆音訴訟団の新川秀清原告団長らが16日午前、沖縄防衛局を訪ねて米軍嘉手納基地の旧海軍駐機場の使用について「爆音、排ガスで住民への基地被害を強いている」として撤回するよう求めた。新川団長は「日米の合意が不透明だ。主権国家として、しっかり米軍に使用しないよう確認してほしい」と述べ、パラシュート降下訓練の強行も含めた米軍のSACO(日米特別行動委員会)合意違反の運用に抗議した。
 原告団らは米軍が旧駐機場の使用は日米合同委員会で認められていると主張していることについて、合同委の文書を公開するよう求めた。
 応対した池田眞人企画部次長は公開に否定的な見解を示し「外交文書になる。知りたいという意見があることは伝える。変な約束があるということではない」と述べた。その上で「駐機場の問題もパラシュートの問題も日米間の取り決めに基づいて、きちんとやりなさいと米側に申し入れている」と答えた。
 原告の池原勲さん(74)=嘉手納町屋良=は「私たちは一度基地の使用を許してしまうと軍の運用は『第三者行為論』で、日本政府は口出しできないとする判決で苦しんでいる。旧海軍駐機場の使用も、一度許すと歯止めがきかなくならないか、危惧している」と訴えた。【琉球新報電子版】