世界平和願い朗読会 糸満市平和祈念祭開催


この記事を書いた人 松永 勝利
力強く糸満市平和都市宣言を読み上げる糸満市平和ガイド研修生=17日、糸満市摩文仁の県平和祈念資料館平和祈念ホール

 【糸満】沖縄戦終焉(しゅうえん)の地から世界の恒久平和を願おうと糸満市は17日、第22回糸満市平和祈念祭「平和レクイエム朗読会」を糸満市摩文仁の県平和祈念資料館で開催した。糸満市平和ガイド研修生の高校生3人がひめゆり学徒隊の手記をつづった「ひめゆり」を朗読した。最後は「いのちの尊さ命どぅ宝(ぬちどぅたから)をいつまでも伝えていく」と糸満市平和都市宣言を読み上げ、平和への思いを新たにした。約70人が参加し、熱心に耳を傾けた。
 糸満市は6月17日から23日を平和週間と定め、平和推進事業を実施している。朗読会の前に予定されていた「平和の礎拭き清め」は悪天候のため中止となった。
 「ひめゆり」を朗読したのは糸満市の名嘉真沙南さん(15)=那覇市西高校1年、モーク・花梨(かあり)さん(15)=豊見城南高校1年、鳥羽咲優美さん(17)=糸満高校3年。抑揚や強弱をつけながら一言一言丁寧に読み上げ、戦争の愚かさと平和の大切さを訴えた。
 3人は「自分もその場所にいたような感じで気持ちを込めて読んだ。戦争を知らない世代の人にも戦争や平和について考えてほしい」と話した。【琉球新報電子版】