リュウキュウサルボウに付着したキクメイシモドキ(中左)。手を添えた網目状の部分がキクメイシモドキ=26日午前、沖縄市泡瀬のウミエラ館

 【沖縄】泡瀬干潟を守る連絡会は26日午前、沖縄市内で会見を開き、カニに寄生する絶滅危惧種の甲殻類と、貝類へのサンゴの寄生を泡瀬干潟で確認したと発表した。いずれも非常に珍しい例で、連絡会は「干潟の豊かな生物多様性が確認された」と強調した。

 一方、アオノリの大量発生と貝類が大量死する状況が続いており、国と県が進めている埋め立て事業の影響を指摘。事業者に対応を求めた。

 カニに寄生する甲殻類はフジツボの仲間で、4月15日の観察会で見つかった。干潟に戻したが、メナガオサガニに付着する甲殻類のメナガオサガニハサミエボシであることが後から判明。カニのはさみの根元に付着するとされ、発見時の写真を見ると、はさみがもう1本生えているように見える。奄美諸島や沖縄本島での生息が知られているが、確認例は極めて少なく、環境省のレッドリストで絶滅危惧種1Aに分類されている。


メナガオサガニに付いたフジツボの仲間のメナガオサガニハサミエボシ(赤い部分)=4月15日(キュリオス沖縄の仲栄真礁氏撮影)

 もう一つの報告は、貝のリュウキュウサルボウにサンゴの仲間のキクメイシモドキが寄生した例。キクメイシモドキは岩やサンゴに付くほか、スイショウガイの殻に付着することが知られているが、それ以外の貝への付着は珍しい。5月の観察会で発見し、観察を続けている。

 泡瀬干潟を調査した貝類多様性研究所(神奈川県藤沢市)の山下博由所長は泡瀬干潟での貝類の大量死について、埋め立てで海流がさえぎられることによってアオノリなど緑藻類が大量発生し、貝が住めない環境になっている可能性を指摘した。山下所長は「深刻で差し迫った状況にある。埋め立て事業者はこれらの現状の把握と原因の究明をしてもらいたい」と求めた。



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