「相撲通して人間形成」 浦添市連盟が10周年


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稽古に励む浦添てだこ相撲クラブの子どもたち=6月21日、浦添市総合運動公園の相撲場

 【浦添】浦添市相撲連盟が1日、発足10周年を迎える。県内市町村で唯一の相撲連盟で、相撲大会の開催や遠征費の補助などを通して、子どもたちの育成や支援を続けている。

 市内では30年前から浦添青年会議所がわんぱく相撲浦添大会を開催、2004年に市総合運動公園内に相撲場が設けられるなど、相撲競技が活発だ。相撲に取り組む子どもたちを組織的に支援しようという声が上がり、市相撲連盟が発足した。

 市相撲連盟の幸地剛理事長は、市内の唯一の相撲クラブ「浦添てだこ相撲クラブ」の監督も務める。幸地さんは「市相撲連盟ができたことで、組織として力士の育成や、行政との交渉ができるようになった」と説明。今後について「子どもたちが頑張れる環境づくりのためにも、相撲場の整備に取り組みたい」と意欲を見せた。

 2014年と15年に九州大会を連覇、15年には県勢初の全国制覇を果たした浦添中学校相撲部の主力は、てだこ相撲クラブの出身だ。クラブでは現在、小中学生28人が稽古に励んでいる。幸地さんは「相撲は体と体がぶつかり合い、泥だらけになる。人の痛みが分かり、人間が磨かれる。相撲は人間形成のための手段の一つだ。子どもたちが立派に育ってほしい」と目を細める。

 7月末にある全国大会への出場が決まっている新里一朗君(11)は「市相撲連盟が支援してくれるので、ありがたい。全国で活躍するような力士になりたい」と意気込んだ。