本場空手、仏で普及 沖縄本部で形修行


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新城安勇範士(左)から指導を受けるイベールさん(中央)とカレさん=5日、那覇市の沖縄剛柔流空手道剛勇会本部

 フランス南部ドルドーニュで沖縄剛柔流空手を38年間学び、約50人の弟子を指導するパスカル・イベールさん(55)=七段=が2015年から3年連続で来沖し、那覇市山下町にある沖縄剛柔流空手道剛勇会本部の新城安勇範士(十段)に空手の形を学んでいる。6月15日から7月10日まで滞在し、自らがフランスで開いている道場の弟子マティユ・カレさん(30)とともに新城さんから基本的な空手形などを学んだ。本場沖縄で学んだ技と心を母国での指導に生かす考えだ。

 イベールさんが空手を始めたのは1979年。フランスで開かれた空手大会で形の演武や組み手を見た。太極拳などの経験があったが、空手には礼儀や相手への尊敬など他の格闘技とは違う精神があると感じた。始めてみると「呼吸法や姿勢、形など他の格闘技にはないものがあった。魅力的に感じた」と振り返った。
 新城さんの道場には知人の紹介で2015年7月に訪れた。沖縄剛柔流の開祖・宮城長順さんの直弟子だった宮里栄一さんに指導を受けた新城さんから伝統的な空手形をあらためて学んでいる。新城さんは「正確な形を教えていくのが私の務め。遠いフランスから来て一生懸命に稽古するのを見ると、誇りに思う」と話す。
 イベールさんの道場に約10年通うカレさんは「段を取ることよりも、形を磨いて完璧な演武をすることが目標」と語る。
 イベールさんは「教え方はフランスと違う面があっても、形と技は変わらない。受け継いだものを正確に伝えたい」と強調した。

英文へ→French practitioners hone their skills at karate’s birthplace in Okinawa