サンゴと鍾乳洞の保護を 自然保護協会が名護市に要請


この記事を書いた人 松永 勝利
長島にある鍾乳洞などの天然記念物指定を稲嶺進名護市長(中央)に要請する日本自然保護協会の亀山章理事長(右から2人目)ら=21日午前、名護市役所

 【名護】名護市東海岸に広がる海洋自然の保全活動に取り組む日本自然保護協会は21日、名護市役所に稲嶺進名護市長を訪ね、名護市辺野古の大浦湾の長島にある鍾乳洞と、同湾チリビシのアオサンゴ群集を市指定天然記念物に指定するよう求める要望書を提出した。長島の鍾乳洞の指定を求めるのは初めて。アオサンゴは2度目。市の担当者は文化財保存調査委員会で検討する考えを伝えた。
 日本自然保護協会によると、2014年7月、長島の洞窟が鍾乳洞であることが確認され、サンゴが付着して成長している石筍(せきじゅん)を発見した。国内の報告例は少なく希少な現象という。また洞窟という特殊な環境に適応し、固有種化した生物が生息している可能性もある。
 チリビシのアオサンゴ群集は長さ50メートル、幅30メートル、高さ14メートル。世界的にも報告例のない大きさを誇る。
 自然保護協会の亀山章理事長は「大浦湾保護の一助にもなる。ぜひ指定していただきたい」と話した。【琉球新報電子版】