宜野座村城原区(崎浜秀正区長)は25日、沖縄防衛局を訪れて集落に近いヘリコプター着陸帯・通称ファルコンの撤去やつり下げ訓練の即時中止を求めた。崎浜区長は「度重なる米軍機の低空飛行と騒音、粉じんで健康被害が生じている地域住民もいて苦情が絶えない」と訴えた。区民からオスプレイの振動により住宅のコンクリートブロックが破損した、との報告もされた。
対応した伊藤晋哉企画部長は「住民生活に大きな影響を与えていることにおわびする」とし、「先週も米海兵隊には強く申し入れたが、今回の抗議を受けて改めて申し入れたい」と答えた。
伊藤企画部長は、住民らがオスプレイの振動により住宅軒先のコンクリート片が落下したと指摘したことに対し「因果関係を含めて確認が必要だと思うので、直接的にこれ(ブロック)の対応ではないが何らかの負担や被害が出ていることについては具体的に解決しなければならない」と話し、コンクリート落下に対する明確な回答は避けた。
この日、崎浜区長らは県議会で新里米吉議長と、県庁で吉田勝広政策調整監とそれぞれ面会し、ファルコン撤去とつり下げ訓練の中止を要請した。新里議長は「県議会としての対応は9月議会まで待たないといけないが、まずは私から沖縄防衛局に電話し抗議の意を伝えたい」と応えた。
県の吉田勝広政策調整監は「タイヤつり下げ訓練事故の落下場所や原因も明かされないままの訓練再開は許されない」と述べた。
県は区の要請を受け、同日、沖縄防衛局と在沖米海兵隊に口頭要請を行い、ファルコンでのつり下げ訓練の中止のほか、住宅地に隣接した着陸帯の運用停止を検討するよう求めた。
崎浜区長は同日に宜野座村役場も訪れ、當眞淳村長に対し(1)午前0時まで飛行訓練が実施されている(2)騒音、粉じんによる異常事態が起きている(3)区民で何度も抗議をしているが変化がない―ことを挙げ、解決策を見い出すよう村に求めた。
英文へ→Housing potentially damaged by Osprey training in Ginoza