自生カキの養殖実現を うるま、研究会が意見交換


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沖縄でのカキ養殖事業の実現について話し合う研究会ワークショップ=24日、うるま市役所

 【うるま】沖縄での牡蠣養殖を実現させる研究会(西川信良会長)の第1回ワークショップが24日、うるま市役所で開かれ、金武湾に自生するカキの養殖に向けた取り組みを始めた。

 研究会は金武湾沿岸で昨年、「ポルトガルガキ(学名・クラスオストレア・アンギュラータ)」の生息が確認されたことを受けて発足。ワークショップでは宮城県で50年近くカキの養殖をしている畠山重篤氏を招いた講演や、会員による意見交換が行われた。

 植林活動に取り組むNPO法人「森は海の恋人」の理事長でもある畠山氏は「森と川と海は一つだ。赤土流出の問題もある。いいカキをつくるためには、美ら海をどう残すかにかかっている」と強調した。

 金武湾沿岸で採れたポルトガルガキを試食したカキ研究家の西川会長は「味もクリーミーで、高品質な世界ブランドが身近にある。すでに自生しており、事業化の成功を確信している」と力強く語った。

 希少価値が高いことから「幻のカキ」とも言われるポルトガルガキは、温暖な海域に生息し、小ぶりで濃厚な味が特徴だ。研究会はカキ養殖に必要な試験の実施や広報活動、漁業関係者との連携などを実施する。研究会の問い合わせは事務局のバイオジェット(電話)098(979)3515。