【ブラジル】故郷の魂 受け継ぐ レキオス15年・琉舞道場20年記念公演


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レキオス芸能同好会エイサー太鼓創立15周年の記念公演を実施し花束を受け取った大嶺初枝代表(中央)=2日、サンパウロ市(上江田マルセウさん提供)

 レキオス芸能同好会エイサー太鼓(大嶺初枝代表)創立15周年、玉城流小太郎会大嶺初枝琉球舞踊道場創立20周年を記念する公演「時の鼓魂」(上原テーリオ実行委員長)が2日、ブラジル・サンパウロ市の日本文化福祉協会大講堂で行われた。踊り手20人、太鼓演奏者170人をはじめ総勢200人が「海風人」「村遊び」「夢の鼓動」など26演目を次々と披露し、観衆を魅了した。

 記念公演は午前11時と午後4時からの2回に分けて行われ、1300人収容の会場が観衆で埋め尽くされた。公演のタイトル「時の鼓魂」には、どの時代でも太鼓の響きや伝統芸能を通して沖縄の心と魂を受け継ぎ、故郷との絆を深めようとの思いが込められている。

 沖縄からも演舞監修の照屋真也さんら創作劇団のメンバー5人、音楽家の亀井日出克さんのほか、舞台、音響、照明のそれぞれの専門家10人が参加した。

 青年男女によるエネルギッシュなパフォーマンスや、「ヒーヤサーサ、ハーイーヤ」と大声を張り上げて演舞する3歳児をはじめとするジュニア世代に会場から大きな拍手と声援が送られた。パーランクー、締太鼓、エイサー太鼓を抱えた出演者らは晴れの舞台に立つ喜びで輝いていた。

 今回の記念公演では大嶺代表の夫、真治さんが小道具を製作し、長男の真雄さんがレキオス芸能同好会のリーダーとして会を先導し、次女のまゆみさんが踊り手して出演した。

 公演に向け、家族が一丸となって取り組んだ。大嶺代表は家族の支え、母県からの応援もあって今回の記念公演が大盛況の裡に終えることができたことに「感無量だ」と語った。

 また、進行・案内係などを担った琉球国祭り太鼓のメンバーや出演者の家族から大きなエールが送られ、会場を盛り上げていたことが印象的だった。

 孫6人が出演したという上原初江さん(64)は「ウチナーンチュに生まれて本当に良かった」と満足気に話した。

 4日にサントス市、7日にサンパウロ市の「日本祭り」、8日にはレキオス支部(構成数60人)があるマリリア市で公演を行った。

記念公演「時の鼓魂」を終え、記念撮影に収まる出演者=2日、サンパウロ市のブラジル日本文化福祉協会大講堂(上江田マルセウさん提供)