翁長知事、オスプレイ撤去要求 小野寺防衛相と初会談


この記事を書いた人 Avatar photo 大城 誠二
小野寺五典防衛大臣(左)と会談する翁長雄志知事=14日午後、県庁

 小野寺五典防衛相は14日、就任後初来県し、翁長雄志知事と県庁で会談した。知事が米軍普天間飛行場所属の垂直離着陸輸送機MV22オスプレイがオーストラリア沖で墜落した事故に触れ、配備撤回を要求したのに対し、小野寺氏は「オスプレイは安全保障上、大変重要な装備だ」と応じなかった。その上で「引き続き安全な飛行を(米側に)求めたい」と述べた。米軍嘉手納基地の旧海軍駐機場が移設後も継続使用されている問題で、知事が同駐機場の使用中止を求めたのに対し、小野寺氏は近く開かれる日米の外務・防衛担当閣僚による安全保障協議委員会(2プラス2)で議題として取り上げる意向を明らかにした。

 翁長知事は会談で辺野古新基地建設の断念、普天間飛行場の5年以内運用停止と危険性除去、日米地位協定の抜本改定など14項目を要請した。

 辺野古新基地建設について小野寺氏は「普天間の固定化はあってはならない」などと述べ、工事を続行する考えを改めて示した。

 小野寺氏は日米地位協定の改定要求については、協定自体の改定ではなく、個別の問題が生じた際に関連する補足協定を締結して対応する方針を示した。

 今回の要請で県は新たに(1)嘉手納基地でのパラシュート降下訓練の禁止と旧海軍駐機場の使用禁止(2)事件・事故発生の際に政府、米軍、県による新たな協議会の設置(3)基地から派生する環境問題の解決-を加え、対応を求めた。

 小野寺氏は知事との会談に先立ち、糸満市の平和祈念公園を訪問した。その後、在日米軍のシュローティ副司令官らと那覇市内のホテルで非公開で意見交換した。小野寺防衛相は会談後、オスプレイ飛行に関する沖縄側の不安の声を米側に伝えたと説明した。