【東京】小野寺五典防衛相は25日の閣議後会見で、マティス米国防長官が嘉手納より南の米軍基地の返還・統合計画を巡り、米軍普天間飛行場の返還時期を3年先送りするよう米国防総省に変更を指示したとされる一部報道を否定した。
小野寺氏は「米側に移設計画が当初より遅れ、2025年度になるような見込みを伝えたことは当然ない。米側で検討しているということも防衛省として承知していない」と日本側からの提示もないと強調した。
統合計画では普天間の返還時期は「22年度またはその後」とされている。一部報道によると、マティス氏は工事の遅れを踏まえて「25年度またはその後」に変更するよう国防総省内に指示したとされる。
小野寺氏は17日に行われた外務・防衛担当閣僚による安全保障協議委員会(2プラス2)でもマティス氏から「そのような話はなかった」と否定した。
統合計画は3年ごとに更新されることになっているが、今回の2プラス2共同発表では「可能な限り早期に更新する」とトーンダウンした。更新について小野寺氏は「現在、米側と協議中」とした。【琉球新報電子版】